3月1日に「チーム研究会」を開催しました

去る3月1日に東京大学工学系研究科の野々瀬晃平先生をお招きしてチーム研究会を開催しました。当日は、福岡近辺だけでなく、京都や大阪から含め、20名ほどご参加頂きました。

野々瀬先生からは、主に「認知工学システム」の立場から、チームメンバー視点によるチーム認知の評価手法についてご発表頂きました。

心理学を中心とするチーム研究の主流は、例えば、AさんとBさんのチームに関する認識の総和や共通性を抽出して「チーム認知」あるいは「共有認知」として捉えることが一般ですが、野々瀬先生は、その人自身の認知(一層目)にとどまらず、相手の認知(一層目)に対する信念(相手がどう思っているのか:二層目)、さらに相手の信念(二層目)に対する信念(相手からどう思われているのか:三層目)を区別して、特に三層目の『相互信念』に基づくチーム認知がパフォーマンスにどう影響するかを検討されていました。

共有認知をどう取り出すかは、様々な論争がありますが、その中でも「相互信念」という手法は興味深いアプローチです。

また、チーム実験を行う際によく問題になるのが、①どんな課題を用いるか、②メンバーの役割をどうするかです。従来の社会心理学的な集団実験の課題は単調なものが多く、なかなか実験参加者に課題にコミットしてもらうことが難しいという問題がありました。それに対し、野々瀬先生の実験ではフライトシュミレーターという面白いゲーム課題を用いており、なおかつ2人で役割分担しないとうまく成績を上げられない課題を用いている点は、今後のチーム実験でも参考になりそうです。