新しい「職務モチベーション」尺度開発について

去る6月20日に北海道大学で開催されました組織学会研究発表大会にて、新しい「職務モチベーション尺度」開発研究の成果を、武蔵大学の森永雄太先生と共同で発表を行いました。

「組織における多側面・多次元的職務モチベーションに関する定量的研究」(池田 浩・森永雄太)
職務モチベーションは、学問的にも実務の方にとってもなじみ深く、そして重要なものですが、驚くことに最近の定着している職務モチベーションの基本的な考え方(概念や定義)に即した尺度は存在しませんでした。
なお、「尺度」とは、職務モチベーションの程度を複数の質問項目で測定するものを指します。
 
今回、森永先生と1年をかけて尺度を開発しましたが、大きく3つの特徴があります。
 
特徴1:職務モチベーションは、比較的安定した動機(性格)ではなく、我々が取り組む課題や直面する出来事(成功や失敗など)によって変動するものです。今回の尺度は、職務モチベーションの「状態」を測定しています。
 
特徴2:職務モチベーションは、単なる気持ちの強さだけでなく、「方向性」(何に向かっているか)と「強度」(気持ちの強さ)、そして「持続性」(どれくらい継続しているか)の3つの次元を備えたものです。本尺度は、これら3つの次元から構成されています。
 
特徴3:職務モチベーションといえば、職務を達成すること(達成志向)を想定する方が多いかと思いますが、現実の組織では、同僚よりも優れた成果を上げたい(競争志向)、同僚と協力したい(協力志向)、そして知識や能力を身につけたい(学習志向)などの側面も存在します。本尺度は、4側面から構成されています。
 
今回の発表では、尺度を開発するために実施した3つの研究について説明いたしました。
会場の参加者からは、尺度の測定方法に加えて、実際に現場や研究で使用する際の利用方法、また今後の研究についても有意義なコメントやご意見を頂きました。この場をお借りしまして、御礼申し上げます。
また3つの研究を通して、合計1000名を超える社会人の皆様にも調査にご協力いただきました。重ねて御礼申し上げます。
 
発表要旨については、後にWebで公開されるようですが、発表原稿ならびに尺度についてご興味がありましたら、直接、池田までお問い合わせ下さい。
 
また、今回の発表内容について既に学会誌に投稿し、現在審査を受けています。