「健康いきいき職場づくりフォーラム」に「共有メンタルモデル」の知見を紹介しました

「健康いきいき職場づくりフォーラム」(注を参照)において、昨年は「サーバント・リーダーシップ」の知見を紹介しました。

今回2015年2月1日付けで『いきいきした職場に見られる「あ・うんの呼吸」~従業員同士のメンタルモデルの共有が協力・連携を引き出す~』というタイトルで「共有メンタルモデル」の知見を紹介しました。HPは下記の通りです。

http://www.ikiiki-wp.jp/

職場の従業員の同士が、互いに要求しなくとも自発的に協力や連携を行うような「あ・うんの呼吸」が実現することは理想的ですが、この鍵となるのが「共有メンタルモデル」です。

「共有メンタルモデル」とは、職場が抱える課題や目標、各従業員の役割や態度に関する知識を、職場の従業員同士が共有した状態のことを意味します。

共有メンタルモデルを詳しく理解するために、図1と2を使って説明してみましょう。

図1はメンタルモデルが職場で共有されていない状態を表しています。従業員はそれぞれ職場課題や目標、同僚の役割や態度に関する知識を保有していますが、その知識が共通しているかどうかは定かではありません。一般的に、一人ひとり思いこみや理解の相違などが生じていることもあるでしょう。そうすると、同僚や職場でどんな協力が必要とされるかに気づかなかったり、協力したとしても相手が必要とするタイミングとはズレてしまいます。

それに対して、図2はメンタルモデルが共有されている状態を表しています。上記の知識を共有すると、職場や同僚がいつどんな協力が必要なのかがお互いに理解でき、必要なタイミングで協力や連携が生まれやすくなります。

メンタルモデル

共有メンタルモデルは、職場として保有しているものであり、職場が変わり、メンバーの大半が入れ替われば共有メンタルモデルも失われてしまいます。個々の能力の総和がそのままチーム力にならない理由はここにあります。

今回は、職場の例やサッカーの例を挙げながら「共有メンタルモデル」を説明し、そして職場でメンタルモデルを共有するための実践のポイントをいくつか挙げさせて頂きました。

関連して、共有メンタルモデル(チームメンタルモデル)について、以前、ラクロスチームを対象に調査を実施し、共有メンタルモデルの高さがチームパフォーマンスにつながることを明らかにしております。詳しくは下記をご参照下さい。

池田 浩 (2012). チーム・メンタルモデルおよびチーム・パフォーマンスを規定する要因に関する検討: チーム力およびチーム・リーダーシップの効果 福岡大学人文論叢, 44, 293-309.

 

注)「健康いきいき職場づくりフォーラム」とは、(公財)日本生産性本部と東京大学が共同で設立したもので、メンタルヘルスなどの予防の範疇を超えて、組織全体とアクティブにするための取り組みを行うことを目的としています。